うちどくにおすすめの絵本を紹介します(2021年4月)
毎月23日は取手市子ども読書の日です。家族でうちどくしませんか?
4月23日は「子ども読書の日」でもあります。外出を楽しむことも難しいご時世ですが、本の世界に浸ってみるのもおすすめです。色々な本を読む中で、忘れられない1冊に出会えますように。
さて、4月は進学や就職の季節。初対面の人の前で自己紹介をする機会も多いのではないでしょうか。みんなの前で話すのはちょっと緊張しますが、「自分の名前さえもしゃべらない」というのはかえって勇気がいるような…
今月はそんな無口で不思議な男の子が登場する絵本をご紹介します。なんと作者の子ども時代のエピソードが元になっているとか!
『やましたくんはしゃべらない』山下 賢二/作 中田 いくみ/絵 岩崎書店
入学してからひと言もしゃべったことがない山下くん。授業中にふざけている時も、合唱コンクールの時も、声を出すことはありません。授業参観日に作文を発表することになった時、いよいよ山下くんも声を出すかと思いきや…!?
何かとちょっかいを出してくる子もいますが、気にせず飄々としている山下くん。入学式の日にだんまりしている場面と作文発表後の場面を比べると、そんな山下くんを周囲が受け入れるようになったことがわかります。しゃべらないけれど、意外と表情豊かなところが人を惹きつけるのかもしれませんね。表紙のもの言いたげな山下くんはつい目を奪われてしまいます。
この表紙を見て「どこかで見たことあるような?」と感じる方もいらっしゃるのでは? 絵を手掛けた中田いくみさんは、他の本の表紙でも活躍しています。絵本ではありませんが、こちらもおすすめです。
家族関係に悩んでいる中学3年生の悠人が、母親の介護や家事を担う少女「朱音」と出会います。最近ニュースでも取り上げられたヤングケアラーを題材とした作品です。
●『ぼく自身のノオト』ヒュー・プレイサー/著 きたやま おさむ/訳 創元社
自分自身の内面と向き合う言葉が並べられた、著者の個人的な日記を抜粋した本です。初版は40年前!
■「うちどく絵本リスト」もご覧ください。63冊の絵本をテーマ別にご紹介しています。
■「うちどく」は家庭で読書を通してコミュニケーションを図る取り組みです。
■「よもっと」は幼児向けのうちどくおすすめ絵本通信です。2カ月ごとに発行しています。
■取手図書館では4月から「おはなし会」を再開します。